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キッチンのコンセントで後悔しない|位置・数・回路の決め方【現役施工管理

間取り・設備
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注文住宅を建てた人が後悔することランキングを見ると、いつも上位に入ってくるのがコンセントです。

「ここに欲しかった」「数が足りない」「延長コードだらけになった」。住み始めてから気づくのですが、その時にはもう手遅れです。

私は住宅の現場で施工管理をしています。自分の家を建てるときは検討に検討を重ねたので、一年以上住んでいる我が家にコンセントの不満はありません。逆に言えば、それくらい考えないと後悔するということでもあります。

この記事では、家の中で一番コンセントが重要なキッチンにしぼって、位置と数と回路の決め方をお話しします。

キッチンは家で一番、電気を使う場所

キッチンは、家の中で一番電化製品を多用する部屋といっても過言ではありません。

まず、キッチンで使いそうな家電と、その消費電力を並べてみます。

  • 冷蔵庫 — 100W〜300W程度
  • 電子レンジ — 1000W〜1450W程度
  • トースター — 1000W〜1400W程度
  • ケトル — 900W〜1300W程度
  • ホームベーカリー — 350W〜600W程度
  • ウォーターサーバー — 100W〜300W程度
  • 炊飯器 — 100W〜300W程度
  • ミキサー — 100W〜400W程度

ご家庭によって他にもあると思いますが、ざっとこんな感じでしょうか。

大事なのは「同時に使うかどうか」

ここが一番のポイントです。

電化製品は、同時に使う可能性があるということを忘れてはいけません。

1つの回路で2000Wを超えるとブレーカーが落ちます

一般的な家庭では、1つの電気回路で2000Wを超えるとブレーカーが落ちると考えておくといいです。

さっきの数字をもう一度見てください。電子レンジ(最大1450W)とトースター(最大1400W)を同時に使ったら、合計2850Wです。完全にオーバーしていますよね。

つまり、この2つが同じ回路だと朝食の準備でブレーカーが落ちます。

皆さんの実家でもありませんでしたか?しょっちゅうブレーカーが落ちてしまうこと。あれは、まさにこれが原因です。

だから「回路を分ける」

解決策はシンプルで、コンセントの回路を分けておくことです。

特に、消費電力が大きい家電や、止まると困る家電は専用回路(その家電だけのための回路)にしておくのが基本です。

  • 冷蔵庫 — 止まると中身がダメになるので専用に
  • 電子レンジ・オーブン — 消費電力が大きい
  • 食洗機 — 消費電力が大きく、運転時間も長い
  • IHクッキングヒーター — 200Vの専用回路が必要

この話を打ち合わせの時にできるかどうかで、後の暮らしやすさが変わります。「レンジとトースターは別の回路にしてください」と一言言えるだけで十分です。

コンセントの位置を決めるコツ

位置の決め方は、実はシンプルです。

使う家電をどこに置くかを先に考えれば、コンセントの位置は自然と決まります。そして位置が決まれば、必要な数もだいたい決まってきます。

カウンターの立ち上がり壁は狙い目

キッチンにカウンターがある場合、立ち上がりの壁ができます。

この壁にコンセントを付けておくと、ミキサーなどを使いたいときにとても便利です。カウンターの上で作業するとき、いちいち遠くのコンセントまで行かなくて済みます。

冷蔵庫のコンセントは「上」がおすすめ

冷蔵庫のコンセントは、冷蔵庫より上に付けるパターンがあります。

下付近でも悪くはないのですが、下だと掃除がしにくいですし、コンセントにホコリが溜まりやすいのでおすすめはしません。ホコリが溜まったコンセントは、火災の原因にもなります。

冷蔵庫は何年も動かさない家電です。だからこそ、掃除しやすい位置にしておく価値があります。

【要注意】USBコンセントは付けるべきか

最近よく聞かれるのが、USBが挿せるコンセントのことです。「便利そうだから付けたい」という方は多いです。

ただ、私はあまりおすすめしません。理由があります。

USBの規格は数年で変わってしまうからです。少し前はType-Aが当たり前でしたが、今はType-Cが主流です。数年後にはまた別のものが出ているかもしれません。

壁に埋め込んでしまうと、規格が古くなったときに交換が面倒です。それに、充電の速度も市販の充電器のほうが速いことが多いです。

結論としては、普通のコンセントを多めに付けておいて、充電器は市販のものを挿すほうが、長い目で見て後悔しにくいと思います。市販の充電器なら、規格が変わっても買い替えるだけで済みます。

迷ったら「書き出してから消す」

最後に、検討のコツをお伝えします。

コンセントは、付けすぎて困るということはありません。

「掃除する箇所が増える」と言う方もいますが、必要なコンセントが必要な場所に無くて後悔するよりは、ずっとマシだと思いませんか?

それに、設計の段階でコンセントを追加する金額はたかが知れています。数千円の話です。ところが、住んでから増やそうとすると、壁を開ける工事になって何万円もかかります。

なので、おすすめのやり方はこうです。

  1. まず「ここに要るかも」という場所を、全部図面に書き出す
  2. そこから消去法で減らしていく

最初から絞り込もうとすると、必ず見落とします。多めに出してから削るほうが、抜けがありません。

まとめ

今回はキッチンのコンセントについてお話ししました。

  • 同時に使うかを考える — 1回路2000Wを超えるとブレーカーが落ちる
  • 回路を分ける — 冷蔵庫・レンジ・食洗機・IHは専用回路に
  • 置く場所から決める — 家電の配置が決まれば位置も数も決まる
  • カウンターの立ち上がり — ミキサーなどに便利
  • 冷蔵庫は上に — 下はホコリが溜まって掃除しにくい
  • USBコンセントは慎重に — 規格が変わると交換が面倒
  • 書き出してから消す — 設計時の追加は安い

コンセントは地味な検討事項ですが、毎日使うものなので、失敗すると毎日後悔します。打ち合わせのときに、時間をかける価値がありますよ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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